アーティストとデザイナーの違いを考える。
ファッションというカルチャーは一部を除き、
アートと比べて低くみられている。特に日本では。
最近になってようやくMargielaしかり、
コムデギャルソンしかり、Mcqueenしかり、
アートの文脈で語られる事が増えてきた。

2017年にNYのメトロポリタン美術館にて行われた、
コムデギャルソンの展示は日本人初、
さらには存命のデザイナーとしては
イブサンローラン以来21年ぶり2人目との事だった。

例えば川久保玲はアーティストだろうか。
彼女はインタビューの中で自らのことをアーティストではないと語る。
あくまでも洋服という消費されるものをデザインしているにすぎず、
それらは売れなければ意味が無い。

僕にとってデザイナーという職種は、
それを求める人たちのためにデザインをすることであり、
そこにエゴが入ってはいけないのだと思う。

偶然にもイニシャルが同じ「持っている」男、
川西遼平はまさにデザイナーと呼ぶにふさわしい人物だろう。

https://i-d.vice.com/jp/article/mbvdqy/from-avant-garde-to-ready-to-wear-with-ryohei-kawanishi

セントマーチン、
パーソンズという異なる二つの名門校を卒業し、
コンセプチュアルで社会風刺的な作品を、
ファッションというフィルターを通して
発表していた学生のころとは打って変わって、
ファッションを楽しめる10代から20代の子に着て欲しいと、
軍事工場という生産背景を活かした、
カジュアルでモダンなストリートウェアをLANDLORDで発表している。

2017年にはMoMAで行われた’Items:Is Fashion Modern?’
にもRyohei Kawanishi名義で作品を展示、発表している。
http://blog.honeyee.com/rkawanishi/archives/2017/09/22/post-8.html

初めてお会いしたのはちょうど一年ほど前のsalオープンの時。
まだ彼がクリエイティブディレクターを務める、
LANDLORDが当店でローンチする
はるか前に鳥取の帰省ついでにやってきた。

「巻き込み型クリエイティブディレクター」
と呼ぶのがふさわしいであろう、
とにかく台風のように後先考えず色々な人を巻き込み、
自らはそのカオスを楽しんでいるといった具合だ。

僕もその恩恵（被害）によく預かっている一人。
彼と共に行動すると必ず何かが起きる。
普段はNY在住なので、会えるのは半年に一回程度だが、
毎回会えるのが楽しみな人でもある。

インタビューでは非常にロジカルで
無感情ではないかと思うくらい淡々とした語り口だが、
実際の彼はかなりの人間好き（だと僕は思う）。

気にしなさそうに見えて、
先輩後輩の気配りの面に関して良く叱られるし、
と思えば撮影で東京に行った時には泊めていただいたり、
何かとお世話していただいて頭が上がらない。
（最近はちゃきさんがお気に入りだそうだが）

彼のコレクションはいつもわくわくさせられる。
個人的にはディズニーランドのような。。
どのように解釈するかはあなたに委ねます。

ALL: LANDLORD

川西遼平という人間の文脈を追ったうえで
コレクションと向き合うと、面白いものが見える。
追わなくても純粋に今のファッションを楽しめる。

いつのまにか巻き込まれたまま、
川西ワールドに囚われたのは僕だった。
そしてあなたも。。

イタイタイコウ

– BRAND LIST –

Art Comes First
BlackEyePatch
blackmeans
CHRISTIAN DADA
COMME des GARÇONS PARFUMS
DISCOVERED
D.TT.K
ED ROBERT JUDSON β
FOO AND FOO
guernika
KIDS LOVE GAITE
KOTA OKUDA
KOZABURO
LANDLORD
LES SIX
NICHOLAS DALEY
P.A.M.
sulvam
TAKAHIROMIYASHITA TheSoloist.
vintage
etc…

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